日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年2月17日雑談を楽しくするための秘訣とは?



★暗い話を明るい話に切り替える


私には以前から定期的に飲み会を開いている仲間がいます。お互いに気を使わなくてよい間柄ですので、屈託のない話をしたり時には愚痴を言い合ったりしています。
先日もその仲間数人とオンライン飲み会を行いました。開始後、しばらくは賑やかにとりとめのない話をしていましたが、やがて在宅勤務が多くなった影響で職場の人間関係が希薄になっていることに話が移りました。お互い組織経営に携わっていて感心が高いことなのでその話題がしばらく続きましたが、もともと悩ましい問題なので段々と雰囲気は暗くなっていきました。その時、あるメンバーが「でもさぁ、コロナが5類になってインフルエンザ並みの扱いになったら、社員同士が親しくなるために色々とできるんじゃない?」と話題を切り替えてくれました。その途端、みんなの思考が過去や現在のことから未来のことに切り替わりました。そして、あんなことをしたい、こんなことはどうかなぁ、と明るい話になり、雰囲気がガラッと変わりました。





★雑談の目的を意識して話題を切り替える


このように、雑談や職場での何気ない会話や飲み会の席などで少し気まずい雰囲気になったり、会話が弾まなくなったりすることはよくあります。実は雑談にも『人間関係を良くする』というきちんとした目的があります。会話が弾まないとせっかくの人間関係をよくする機会を活かせないことになります。従って、上のような状況で話題を切り替えることはお互いの交流を深める上でも大切なことです。


では、どのようにして話題を切り替えればよいのでしょうか。その方法を幾つかご紹介します。




★前の話題に戻す


1つ目は、気まずい雰囲気になったら前の話題に戻すことです。
雑談などを始めた時は和やかに話をしているはずです。例えば、話し始めたときに食べ物の話をしていたのが、やがて仕事の話になり上司や役員の悪口になって気まずい雰囲気になってきたとします。そうした時に「ところで、さっきのお昼がおいしかったっていう話だけど、その店、他にどんなメニューがあったの?」などとさりげなく前の話題に戻るといいでしょう。これは意識していれば比較的簡単に話題を切り替えることができるのでお勧めの方法です。




★視点を変える


2つ目は、今の話題とは違う視点で話を切り替えることです。
冒頭に紹介した私の体験談では、職場の人間関係が希薄になったという話題で重苦しくなったところを「コロナが5類になったら」と視点を切り替えて話題を変えました。それ以外にも、誰かが「A課長っていつも常務の目ばかり気にして部下をちっとも見てないんだよなぁ」という悪口を言っている時、「確かに部下を見てない課長って多いよね・・・でも、C課長は結構よく見ていると思わない?」という感じで人のよいところを視点にした話題に切り替えてみるのです。A課長の悪口だけでは話のネタも切れるので、こうした切替でも以外に効果があるものです。




★言葉を捉えて切り替える


そして3つ目は、会話の中に出てきた言葉を捉えて切り替えることです。
例えば、上司が自分の自慢話ばかりして部下が白けているとします。そうした時に、「そうなんですか、お若い時にすごい銀行交渉をされたんですね~、ところで、課長が交渉されたB銀行、この間頭取が替わりましたよね?」と話に出た銀行という言葉を捉えて話題を切り替える、といった具合です。これは発想力が問われますし、日頃から情報を集めておくことも必要なのですが、慣れると使いやすくとても効果的な方法です。




★質問形式で相手に話をしてもらう


幾つかの方法をご紹介しましたが、共通しているのは発言を否定しないこと、そして質問形式で話題を切り替える、ということです。先に述べたように、雑談は人間関係をよくするために行います。誰かの発言を否定すると関係性が悪化するので避けねばなりません。また、自分が勝手に話題を変えて話し出すのもそれまで話していた人には面白くないことでしょう。会話は基本的に相手に話してもらう、という姿勢が必要です。




★コミュニケーションを基礎から学びませんか?


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